「いい人」と聞いて、どのような人を思い浮かべますか? 無理に「いい人」になろうとしていませんか? 望んでいないのに「いい人」になっていませんか?
今回は、そんな「いい人」をやめる理由と方法をお伝えします。
いい人のパターンと心理
そもそも、「いい人」にはどのような心理から生まれ、どのようなパターンがあるのでしょうか。
「こう生きるべき」という強迫観念から生まれる「いい人」
人として最低限の常識や節度をもって生きたいものですが、理想を追うとキリがありません。
いつでもどんな場面でも自分に無理をしている人には、「人として」の強迫観念と、「そうしなければ悪い人」といった極端な不安に駆られている心理が存在します。
「こうしなければならない」という罪悪感から生まれる「いい人」
罪悪感が人を嫌な気持ちにさせたり、残念な思いをさせることと結びついている人は、期待に応えられないことを罪悪感として抱えがちです。
過去の経験から、人の期待に応えられないことが罪悪感となり、「いい人」になって、人の期待に応えようとします。
「こうしたらいい」という自己顕示欲から生まれる「いい人」
自己顕示欲の裏には帳尻を合わせる心理が働きます。注目を浴びるための行為に心のどこかで「好ましくない」と感じている人も少なくありません。
その行為を帳消しにしようとする心理から「いい人」になる人もいます。否定されたくないこともあるからです。
「人が良ければいい」という自主性の無さから生まれる「いい人」
自分を犠牲にしてまで人に譲る人です。
「人が良ければそれでいい」という想いは一見すると他社を助ける美しい考え方だと感じるかもしれませんが、一つ間違えるととんでもないことになりかねません。その奥に<b>自主性の無さ</b>があるからです。そこを見抜いて寄ってくる人もいます。
つまり、自分を見失っているために、人に舐められて「いい人」にならざるを得ないのです。
「いい人」をやめよう! 3つの理由
この機会に「いい人」をやめてみましょう。やめることをオススメする理由は次の3つです。
「いい人」をやめたほうがいい理由1:真の友人ができないから
いい人(を演じている人)と素のままでいる人では、どちらを信用しますか?
何者かを演じているときは真の友人はできません。無理していい人を演じている間は利害関係を求めている状態です。
そこに真の友人はいませんから……。
「いい人」をやめたほうがいい理由2:ネガティブ心理は消えないから
ネガティブな心理からの行為は、「いい人」では帳消しされません。それどころか、知らないうちにネガティブが積み重なっている場合もあります。
ネガティブな心理で「いい人」になっているなら、そのネガティブと直接向き合うほうが心豊かになり、本当のいい人に近づきます。
「いい人」をやめたほうがいい理由3:悪い人ではないから
無理のない「いい人」以外は、どこかで無理をしています。続ければ、人間関係にストレスを感じ、人の承認欲求や自己顕示欲にも過敏になり、人と会うことが億劫になりかねません。
自分を犠牲にしてまでいい人になる必要はありません。いい人をやめても、悪い人になるわけではありませんよ。
「いい人」をやめる3つの方法
具体的な方法を紹介します。
いい人をやめる方法1:自分軸に戻す
たとえ、どのようなネガティブな心理があっても他人を軸にしていては上手くいかず、何も解消されません。
自分の価値を外に求めて、そこに合わせても苦しいだけです。
自分軸に戻していきましょう。
いい人をやめる方法2:防衛本能を緩める
自己防衛のためにいい人になっても、いつまでも守り続けることはできません。
初めは上手くいっても上塗りになり、いずれ対人恐怖まで引き起こす可能性もあります。
肩の力を抜いて、素の自分でいるほうが強靭な防衛です。
いい人をやめる方法3:所属意識を捨てる
人には、どこかに所属していたい心理があります。集団に合わせて安心を得ようとします。
しかし、無理して心を孤立させてしまっては自分を失うだけ。
気楽に自分を保てる場所にいるように心がけましょう。
今の時代は、SNSなどネット上で「いい人」になることも可能です。
悪いことではありませんが、何のために「いい人」でいたいのか、それぞれの心理と向き合うことも必要です。
たとえ「いい人」でなくても、余裕ある生き方を心がけたいですね。

監修者:グレース椿宮
- 占い師/コラムニスト プロフィール
鑑定歴20年。
生年月日から導く一人一人の潜在心理と、環境・統計・数学を掛け合わせ独自開発した「行動分析術」で、現実的に解決するご提案を得意とする。
第六感より野性の勘で動く、無所属自由派。